2/18 コリント人への手紙第一14 章26 40 節「すべて秩序正しく」 小池 宏明 牧師

パウロは、コリント教会に宛てた手紙の中で、聖霊の賜物について取り上げ、一番優れた賜物は「神の愛」「アガペーの愛」と明言した。相手を尊敬して愛する動機で他の賜物を用いていくなら、本来トラブルは起きないはずだが、実際には自分勝手で周りの人々に対する配慮を欠いた言動をする兄弟姉妹たちがいたために、教会は大変な混乱ぶりであった。兄弟姉妹たちが集まって賛美をしたり、教えたり、御ことばを分かち合ったり、異言で話したりすることは、それら一つひとつは、聖霊の賜物であるので、良いものであり、ひとり一人の成長につながることだが、おのおの順番を守ることなく、思い思いの賛美をしたり、それぞれが示されたことを語ったりしていたために、秩序もなく混乱した状態の集会となっていた。
*大人の考え方
パウロは、この問題を解決するために二つのことを勧めている。20 節「兄弟たち、考え方において子どもになってはいけません。悪事においては幼子でありなさい。けれども、考え方においては大人になりなさい。」無秩序に順番も守らずに「我先に」という言動は、幼子のすることではないか、と指摘している。幼子のような純粋さをもって誤魔化さずに悪い行いを避けることは大切だ。しかし、救い主イエス様を求めて集まって来る未信者の方々を躓かせることないように「大人」としての言動を心がけなさい、と勧めている。
*すべての事を適切に秩序正しく行うこと
もう一つの勧めは39 40 節である。「ですから、私の兄弟たち、預言することを熱心に求めなさい。また、異言で語ることを禁じてはいけません。ただ、すべてのことを適切に、秩序正しく行いなさい。」異言も預言も、聖霊の賜物なので、否定したり禁止したりできない。個人における信仰生活と、教会で兄弟姉妹が集まって営まれる教会生活とでは違いがある。教会の霊的な成長と教会の兄弟姉妹の徳を高めるために、預言の御ことばが語られ、分かち合われることがどうしても必要である。異言で語る場合は、分かる言葉での解き明かしが必要である。また、すべての事を適切に、秩序正しく行うことは、教会のあらゆる集まりに適応できる。公の礼拝や小グループの集まり、各種会議においても秩序正しく営まれることが大切だ。それは「堅苦しくしなさい」という意味ではない。教会の信徒同士や新来者が躓かないように、また、主なる神様をお証しするためなのである。