4/21 コリント人への手紙第一15 章20-34 節「目を覚まして復活の希望に生きよ」 小池 宏明 牧師
今日の箇所は、主イエス・キリストの確かな復活の事実に基づく世の終わりの出
来事と、世の終わりに向かうキリスト者の信仰生活について語っている。前の箇
所で、コリントの信徒の中には、死者の復活を信じない人々がいた。死者の復活
を受け入れないことは、十字架上で死んで葬られたキリストの復活をも否定する
ことになる、とパウロは訴えていた。
*世の終わりに向かって
終わりの時のよみがえりには順序がある。「…まず初穂であるキリスト、次にそ
の来臨のときにキリストに属している人たちです。それから終わりが来ます。そ
のとき、キリストはあらゆる支配と、あらゆる権威、権力を滅ぼし、王国を父で
ある神に渡されます。」(23-24 節)最初によみがえったキリストに続いて、キリ
ストに属する者(クリスチャン)たちが「新しいいのち」によみがえり、そのあ
と罪人たちが支配しているこの世界が終わり、主イエス・キリストがご支配され
る世界に創り変えられるのである。25-26 節「すべての敵をその足の下に置くま
で、キリストは王として治めることになっているからです。最後の敵として滅ぼ
されるのは、死です。」新しい世界は、この世界に住んでいる私たちがどのよう
な形容詞を使っても表現し切れないような素晴らしい世界である。
*復活信仰に基づくキリスト者の生き方
29 節以下では、新しい世界に新しいいのちで神様の愛のご支配の中で生きること
が確かなクリスチャンたちの生き方であると語っている。パウロは、「私は日々死
んでいる」(31 節)と言うが、それは罪の身体を殺して、毎日キリストのいのちで
生きるためである。これが復活信仰で生きるパウロたち、そしてすべてのキリスト
者たちの生き様なのである。また、復活信仰は、快楽主義に陥って、虚しい人生を
送らないようにするために大切である。(32 節)さらに、復活信仰によるキリスト
者の生き方として良い習慣を受け継ぐことが勧められている。(33 節)朝ごとに聖
書と祈りの時を持つディボーションの習慣、聖書通読の習慣、集まっては学び合い、分かち合い、祈り合う習慣などを身につけよう。私たちは、信仰が与えられ、この地上に生かされているが、どれほど自分の新しいいのちや新しい世界に期待して、希望を抱いているだろうか?この不自由な身体が、やがて新しい栄光のからだに生まれ変わり、キリストの愛が支配する新しい世界で生きることになるのだから、この復活の希望を抱きつつ、地上の生活においても喜びながら歩んでいきたい。