5/19 コリント人への手紙第一16 章13-24 節「一切、愛をもって行え」 小池 宏明 師
今日ペンテコステ(聖霊降臨祭)を迎えた。ペンテコステはキリストを頭とする
教会が誕生した日でもある。今日に続く私たちの教会も聖霊の力強い働きかけに
よって誕生し、御霊の実を結ぶ群れへと導かれている。
*群れの模範を目指して
御霊の実を結びながら成長していくためには模範が必要であり、聖霊なる神様は
模範となる兄弟姉妹たちを用意してくださった。パウロがこの手紙の最後で紹介
しているのは、熱心に奉仕しながら労苦しているクリスチャン家族や兄弟姉妹に
安らぎを与えてくれる信徒たちであった。(15~18 節)私たちの古河教会にも、
模範となる兄弟姉妹が与えられていることを感謝する。しかし、さまざまな課題
もある。誰かが何とかしてくれるのを期待するのではなく、私たちひとり一人が、
主を愛し隣り人を愛して、群れの模範になることを目指していきたい。
*一切、愛をもって
パウロが勧めている大切なことは、キリストのように愛ある者として成長するこ
とである。13、14 節「目を覚ましていなさい。堅く信仰に立ちなさい。雄々しく、
強くありなさい。 一切のことを、愛をもって行いなさい。」短く端的に命じら
れているが、すべて、愛をもって行うことで、色付いた血の通った実践になって
いくだろう。ここで「愛」という言葉は、アガペーの愛、与える愛、「神の愛」に
通ずる愛である。愛するとはやさしく何でも受け入れることではない。主を愛し、
隣り人を愛することには、主の再臨の時、主の御前に立つという畏れをもって、
この世と調子を合わせることなく信仰に立って、強く勇気をもって行動する厳し
さや激しさがある。パウロ自身が、手紙の最後に自筆で記しているあいさつ文は
衝撃的である。21-22 節「私パウロが、自分の手であいさつを記します。主を愛
さない者はみな、のろわれよ。主よ、来てください。」最後も「主を愛せよ」な
のである。「主を愛さない者は呪われてしまえ。」この強い表現は、主を畏れ、主
の御前に正しく生きる重要性を強調している。パウロは、主が再び来られる前に
何とか主イエス様を仰ぎ見て、信仰をもって生きてほしいと切望している。キリ
ストの教会が成熟していくためには、パウロのように忍耐しながらも熱心に主な
る神様と兄弟姉妹を愛する動機で言動することが大切であろう。