12/22 ルカの福音書2 章8-20 節「救いと平和をもたらすキリスト」 小池 宏明 牧師

アドベントのろうそくが4本灯り、クリスマスを迎える一週間が始まりました。
イエス・キリストのお誕生を記念して、世界中の主にある教会が喜び祝うことが
できます恵みを感謝いたします。
*救い主、主、キリスト
11 節「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになりました。
この方こそ主キリストです。」今日は、主の使いが、お生まれになったみどりご
(赤ちゃん)を「救い主」、「主」、「キリスト」と三つの称号で啓示していること
に注目します。救い主とは、ギリシア語で「ソーテール」と言いますが「力ある
人」、「世を治める者」などの意味があります。また、「主」とは、「ヤハウェ」(天
地創造の神)を指す言葉です。そして「キリスト」とは、ヘブル語では「メシア」、
「油注がれた者」という意味です。旧約聖書では、油注がれて就任する役職が三
つ(王様、祭司、預言者)ありました。幾重にも重ねた称号は、ただ口先で語っ
た呼び名ではありません。本当に、この方は救い主だということを表しているの
です。本当に世界を治めておられる王様なのです。そのことは、イエス・キリス
トの十字架と復活の御業によって明らかになりました。主イエス様は私たちの救
い主、全世界の主権者にふさわしい勝利をおさめられたのです。
*平和をもたらす大軍勢
また、羊飼いたちが聞いたおびただしい天の軍勢の言葉に注目します。14 節「い
と高き所で、栄光が神にあるように。地の上で、平和がみこころにかなう人々に
あるように。」キリストの御降誕は、御使いと天の軍勢の賛美の大合唱に迎えら
れました。地上の軍隊は、平和を願って、戦いに行くという矛盾を強いられてい
ます。今、世界各地で戦争が起きています。しかし、天の軍勢は、人と人とが争
うためのものではありません。世界を治めておられる主なる神様をほめたたえる
ためのものです。この天の軍勢が「平和」を歌えば、本物の平和が訪れるのでは
ないでしょうか。ここで言う「平和」とは、シャロームのことです。まずは、主
なる神様との平和を意味します。神との平和があることが隣り人との平和へ、そ
して世界の国々の平和につながっていきます。御心に叶う人々とは、主なる神様
が決めておられる人々のことです。私たちは、聖書を開いて、この御ことばを味
わっていますので、主なる神様から選ばれている一人ひとりであると感謝のうち
に受け止めて良いでしょう。そして感謝の賛美をもって、神様がこんな私をも選
び出して下さったと、主なる神様の憐れみを喜び詠おうではありませんか!