5/18 ペテロの手紙第一2 章 1-10 節「神の民としての歩み」 笠川 路人 師

イエス様の復活から30 年以上が過ぎた頃、ペテロは、迫害の中にある小ア
ジア地方(現在のトルコ)にある諸教会に励ましの手紙を書きました。ペテ
ロの手紙第一・第 2 章の前半には、現代を生きる私たちクリスチャンにとっ
ても励ましとなる、3 つの勧めが記されています。
*まず捨てるべきもの
まずペテロは、すべての悪意、偽り、偽善、ねたみ、悪口を捨てなさいと
語ります(1 節)。これらは人間関係に問題を引き起こし、「互いに愛し合い
なさい」というイエス様の命令から私たちを遠ざけるものです。「捨てる」と
いう言葉は、「衣服を脱ぎ捨てる」という意味を持ちます。ただ「悪」をやめ
るだけではなく、自分から断ち切る決断が求められているのです。これらの
「悪」は私たちの心の中から出てくるものなので、捨てるという決断は、心
そのものを神様に変えていただくよう願い求めることでもあります。
*純粋な霊の乳を慕い求める
次にペテロは、キリスト者として成長するように励まします。ここでは、
生まれたばかりの赤ちゃんがミルクを飲んで育つように、純粋な霊の乳を慕
い求めなさいと教えています(2 節)。赤ちゃんが親の愛とミルクなしでは育
たないように、私たちも神様の愛と霊の乳なしには成長できません。霊の乳
とは何でしょうか。別の訳では「偽りのない、みことばの乳」とも訳されて
います。聖書のみことばを通して、私たちは神様のいつくしみ深さ、無条件
の愛、そして神様の知恵を体験することができます。日曜日の礼拝、また日々
のみことばと祈りの時間こそが、霊の乳を味わうときです。その時間を通し
て、神様の素晴らしさを味わい、私たちは霊的に成長していくのです。
*霊の家(教会)に築き上げられる
さらにペテロは、「主のもとに来なさい」と勧めます(4 節)。主とは救い
主イエス・キリストであり、私たちはイエス様の招きによって救いをいただ
き、イエス様の身体である教会の一員とされました。イエス様こそ、神に選
ばれた尊い要石(かなめいし:建物の基準となる大切な石)です。私たちは
そのイエス様を中心として、生ける石として霊の家(教会)へと築き上げら
れていきます(5 節)。教会は救われた者たちが賛美と感謝をささげ、愛をも
って互いに仕え合い、共に成長する場です。また、私たちには、選ばれた神
の民として、闇から光へと召してくださった神様の素晴らしい御業を告げ知
らせるという使命が与えられています(9 節)。