5/4 ヨハネの福音書21 章1-14 節「さあ、朝の食事をしなさい」 小池 宏明 牧師
ヨハネの福音書は、紀元後85 年から90 年頃に12 弟子のひとりヨハネ
によってまとめられたと言われています。すでに、主イエス・キリストの
十字架と復活から50 年くらい経過していました。今回登場している弟子
たちは、よみがえりの主イエス様に派遣されて、それぞれの日常生活の中
でキリストを証しするために歩んでいました。ところが、漁に出ても思う
ように魚が獲れませんでした。
*主イエス様の言葉に従う幸いと実り
そんなある日の夜明け頃に、朝もやの中に、よみがえりの主イエス・キ
リストが顕われて下さいました。そして、弟子たちの食べる魚がないこと
を心配して下さり、船の右側で網を打つように指示されました。イエス様
の指示通りに船の右側で網を広げたら、引き上げられないほどのたくさん
の魚がかかったのです。
イエス様に人間を獲る漁師になるようにと召し出された弟子たちも、な
かなか伝道が進まない、救い出される人々が起こされない、漁師としても
振るわない、・・・昔のようにイエス様が一緒にいてくれたなら、どんな
にいいだろうか、と思い描く日々だったかもしれません。そんな時に、イ
エス様が顕われて下さり、その御力を示して下さり、ペテロは嬉しくて嬉
しくてしかたなかったことでしょう。
この出来事を主の復活から約50 年後の教会は、よみがえられた主イエ
ス・キリストの言葉に従う者の幸い、として受け止めたことでしょう。イ
エス様の言葉に従って行動を起こして、大漁になったことは、御ことばに
聴き従って生きるならば、多くの救われる人々が起こされることを表して
いるでしょう。
*主に養われている幸い
「さあ、朝の食事をしなさい」とイエス様は弟子たちに語り、弟子たち
に仕えて下さいました。皆さんは、主イエス様が用意しておられる御こと
ばの糧を毎朝、喜んで、感謝して、頂いているでしょうか。
よみがえりの主イエス様が、パンも魚も用意し、炭火をおこして、朝ご
飯を作って下さいました。弟子たちは、主イエス様の愛と憐れみを体験す
ることになりました。時と場所を越えて、主イエス様は、いつでもどこで
も、信じる者と共にいてくださるのです。
今も、よみがえりの主は、私たちのために、生きて働いておられ、全て
を成していてくださるお方です。御ことばを与え、救い出されるひとり一
人を起こし、教会の一致を保ち、私たちの日常生活の必要を満たしていて
くださるのです。