2/8 創世記49章1-12節「王権はユダを離れず」小池 宏明 牧師
今日の箇所は、イスラエル民族の父と言われるアブラハムの孫ヤコブの遺言です。
ヤコブ別名「イスラエル」の子どもたちは、イスラエル 12 部族の族長になって、そ
の子孫は大いに繁栄し、広がっていくことになります。このヤコブは死の床に着いて
いました。そして、12人の息子たちに語りかけます。
*ユダ族からダビデ王が
ヤコブがユダについて語る「遺言」のような「預言」の中で、注目したいのが、10
節後半「ついには彼がシロに来て、諸国の民は彼に従う。」と語られている言葉です。
「シロ」とは、言葉の意味としては、「それを持つ者」(エゼキエル 21:27)となるこ
とから、王権を持つ者、すなわちメシアのことを指すと言われています。イスラエル
民族(ユダヤ人)の間では、昔から、「シロ」とは王様を指すとも、メシアを指すとも
言われていたそうです。さらに、「シロ」とは、「シャローム」、「平和」とも関係する
のではないかと考えられています。それで平和の君である主権者イエス・キリストが
表れて、世界中の民が彼に従うようになるという予告ではないかと考えられるのです。
*メシアを待ち望む主の民
遺言のように語ったヤコブの預言の意味について、それを聞いた息子たちはおそら
くすべてを理解できなかったでしょう。しかし「将来の王様がユダ部族の中から生ま
れてくること」(10 節前半)は分かったと思います。この後の時代になって、ダビデ
王がユダの子孫に現れた時、ユダヤ人たちは大いに期待しました。しかし、周辺諸国
が彼に従ったのは一時的なことでした。ダビデの息子のソロモン王は、当初、謙遜に
神様からの知恵をいただいて国を治めて、大繁栄をもたらしましたが、多くの罪を犯
し、王国分裂の予告が預言者たちを通してなされてしまい、彼の死後、イスラエル王
国は実際に分裂してしまいました。
旧約聖書までしか知らないイスラエル民族(ユダヤ人)たちは、今でも、メシアの
到来を待ち続けているでしょう。私たちも主の民の一員として、主イエス・キリスト
の再臨を待ち望んでいます。この世の王たち、主権者たちには正義も平和もまったく
期待できない現実を目の当たりにしています。私たちには「主イエスよ、来て下さい。」
と呼び求める信仰が求められています。完全な平和、シャロームをもたらすキリスト
が、この世界を治めて下さるように、祈りつつ、期待しつつ、歩んで参りましょう。
